2010年 05月 14日
白馬へギフチョウの撮影に行こうか地元を攻めるか迷ったのだが、ここへきて寒気が入って寒そうだし、今年はギフチョウの数も多くないようなので遠出はやめ、狭山丘陵へ出掛けた。 それにはもう一つ訳があり、瑞穂町教育委員会が出している「瑞穂の動植物」(2006)に、町内でウスバシロチョウの目撃例があると記載されていて、その確認もしたいと思ったのだ。 この町で生まれ、小学生の頃から採集撮影をしてきた私が一度も見たことのないウスバシロチョウがいるはずがない!とずっと思っていた。狭山丘陵にはウスバシロチョウの幼虫の食草となるムラサキケマンも自生し、中高生の頃は、どうして狭山丘陵にはウスバシロチョウが分布していないのだろう?いれば、日の出町や青梅まで採集に行かなくても済むのになぁ・・・と考えたこともあった。 ところが最近狭山丘陵でも、北側の所沢市あたりで撮影されているのを知った。とうとう狭山丘陵まで分布を広げてきたか! とりあえず、いつもの場所でアゲハ類を狙ってみることにした。 まずはコジャノメが飛び出す。今年の初見だ。アオバセセリも狙っていたので白い花を中心に見回ると、イチモンジチョウが吸蜜していた。これも初見。ツマキチョウの幼虫らしいものを見つけ撮影。 ツマキチョウ幼虫? 瑞穂町石畑 Canon EOS 40D 絞り優先AE Tv1/320 Av5.0 ISO200 EF100mm f/2.8L Macro IS USM これはどうも蝶の幼虫に見えないのだが・・・アブの幼虫かな? Canon EOS 40D 絞り優先AE Tv1/320 Av5.0 ISO200 EF100mm f/2.8L Macro IS USM 目的のアゲハ類の姿は全く見かけず。スジグロシロチョウの姿は多い。一応ウスバシロチョウがいるかもということで注意はしていた。 足下でチラチラ何か飛んだ。よく見るとトラフシジミ。吸水をしたいようで、口吻を伸ばして歩き回っている。そこへスジグロシロチョウ♂に追われた♀が交尾拒否のポーズ。 トラフシジミ(右)とスジグロシロチョウ交尾拒否のポーズ(左) Canon EOS 40D 絞り優先AE Tv1/1000 Av5.0 ISO200 EF100mm f/2.8L Macro IS USM トラフもかなり汚損していたので撮影意欲も長続きせず、歩き始めると、!あれ?!あの飛び方は! そう、ウスバシロチョウだ!えっ?まさか、ここで? 目撃例が有ったとされる場所は、町内でも西の青梅市寄りと聞いていたので本当に驚いた。 カメラを持って走る。意外と止まらない・・・。ツマキチョウみたいだ。日の出の方ではすぐに止まった記憶が有るのだが・・・。このままだと逃げられる・・・。飛翔撮影でいこう!一瞬のうちにこう考えた。 ボツ画像を量産した中、まあまあ見られる絵。こうして初撮影となった。 ウスバシロチョウ 瑞穂町石畑 Canon EOS 40D 絞り優先AE Tv1/250 Av5.0 ISO200 EF100mm f/2.8L Macro IS USM 危ないところだ、このあとすぐにこの個体は樹上に消えていってしまった。なんとか証拠写真は押さえられたか? 久々にドキドキ、緊張した。 あぁ、やっぱり居てしまったのか・・・。 しばらくするとまた飛んできた。今度は逃がさんゾ!と後をつける。止まれ止まれ止まれとつぶやきながら、斜面を登り下りまた登り、下り、200m位追いかけたが、とうとう止まらず人家の屋根上へ消えていった。何も写せず・・・。 その後、クロヒカゲ(初見)、ダイミョウセセリ(初見)などを撮影しながら、ウスバシロチョウやアゲハ類(ウスバシロチョウもアゲハ類なのだが(笑))を待ったが現れないので、ツツジの多いところへ移動した。 私ものどが渇いたので、ツツジで吸蜜しながら待ったが一向に飛んでこない。 一回りして先ほどの場所で待つと、うわっ、また飛んできた!また追いかける。斜面を駆け上がり、風に吹かれ一瞬草に止まる。近寄る前に飛び去る。また強風にあおられ着草。やっと静止場面をゲット。 ウスバシロチョウ 瑞穂町石畑 Canon EOS 40D シャッター速度優先AE Tv1/1000 Av5.0 ISO200 EF100mm f/2.8L Macro IS USM こんどは上手く撮れたかな? この個体も林の中に消えていった。 三度元の位置に戻ろうとしていると、斜面の上に特徴のある飛び方のチョウを発見。またしてもウスバシロチョウだ。丁度その頃から大きな雲が太陽を隠し始めた。しめた!飛び方が鈍くなるはずだ。案の定、大きめの葉の上に止まる回数が多くなった。 風に吹かれながら触角の手入れをするウスバシロチョウ 瑞穂町石畑 Canon EOS 40D 絞り優先AE Tv1/1000 Av5.0 ISO200 EF100mm f/2.8L Macro IS USM 他には、モンキチョウ、キチョウ、コミスジ、アゲハ、オナガアゲハ、ベニシジミ、ツバメシジミ、ヤマトシジミ、ヒメウラナミジャノメ目撃。 30年ほど狭山丘陵を見てきて、一度も見たことのないウスバシロチョウがあっけなく撮影出来てしまい、嬉しいような悲しいような、どうも表現しにくい気持ちだ。 THEEND
by ainomidori443zeph
| 2010-05-14 23:18
| 狭山丘陵
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Comments(6)
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老達上彦
at 2010-05-15 09:36
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すいません、まちがって一個前の記事にコメント発信してしましました。
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himeoo27 at 2010-05-15 12:37
狭山丘陵でのウスバシロチョウ初撮影おめでとうございます。
最後の蝶のしぐさ、「花粉症のヒメオオ」にはかゆい眼を擦っているようで可愛くみえます。
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ainomidori443zeph at 2010-05-15 14:01
老達上彦さん、大丈夫です。
蛾の幼虫も撮ってますので、同定できたら教えてくださいませ。
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ainomidori443zeph at 2010-05-15 14:04
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chochoensis
at 2010-05-15 19:10
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=アブラナ科=の幼虫・・・少なくとも、ツマキチョウではありません・・・。1令のときは頭が黒く、2令以降では、気門を境に上が=灰白色=で下が黄緑です。過去に飼育した経験からです・・・。
↑の=アオバセセリ=雄雌・・・どちらか判りません・・・。難しいですね。
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ainomidori443zeph at 2010-05-15 20:46
chochoensis さん、こんばんは。
やはりツマキではないですか・・・。図鑑などを見ても孵化したては黄色っぽいですが、2令では緑になると書かれていますので、?と思ってました。今日も、アブラナの実の周りを探したのですが、明らかに蛾の幼虫がいただけで、緑色の幼虫は発見できずに終わりました。 今日改めてこの幼虫のサイズをみたら、1cm程有ったので、ツマキならもう緑ですよね。 アオバセセリは雌雄で悩むほど近くで撮れてとても嬉しいです。 |
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